光毒性(ひかりどくせい)って聞いたことありますか?
日頃からアロマをお使いの方は「聞いたことがある」という人も多いのではないでしょうか?
アロマオイルを使った商品の中には肌につけた後、日光に当たると肌にダメージを与えるものも
あります。
アロマの香りを楽しむ中で、それぞれの成分がさまざまな良い影響を
与えてくれますが、注意する点もいくつかあります。
(アロマを十分楽しむために)
光毒性のあるアロマオイルや気を付けることなどをご紹介しますので
是非参考にしていただだければと思います。
※エッセンシャルオイル・精油:以下アロマオイルと表記
【光毒性とは】
アロマオイルを使った商品などを肌につけて、日光にあたったあとかゆみや発赤
水ぶくれ、腫れなどアレルギー症状が現れることを言います。
数時間以内に出ることが多いですが、中には1~2日もしくはそれ以上、日が経った頃に
症状が出ることもまれにあります。
「体の中の組織がアロマオイルの中の成分に拒絶反応を起こす」というと
なんとなく伝わるでしょうか?
アロマ環境協会のHPでは精油中のベルガプテンの量を研究した結果
光毒性を起こす成分がベルガモットの中に一番多く含有されているという事でした。
(ベルガプテン・フロクマリン)
引用:【光毒性とは】
『「光毒性とは、(精油などの)光感作物質を肌に付けた状態で日光に当たることで「色素沈着(シミ)」や「炎症」などの皮膚トラブルが起こること。精油に含まれる成分が紫外線に反応することで起こります。」』 |
参考:光毒性とは(日本アロマ環境協会)
https://www.aromakankyo.or.jp/basics/literature/new/vol22.php
トップページ:https://www.aromakankyo.or.jp/
上記のように光毒性のあるアロマオイルのなかでもベルガモットには注意が必要とされています。
【光毒性があるとされるアロマオイル】
ベルガモットだけではなく数種類のアロマオイルに含まれています。
アンジェリカルート・ベルガモット・レモン・グレープフルーツ・ライム
レモンバーベナ(ベルベーヌ)などに光毒性があると言われています。
オレンジ・マンダリン光毒性はないとされています。
光毒性が強いと言われるベルガモットは、フロクマリンフリー(FCF)ベルガプテンフリー(BGF)
というものも販売されているためそちらを使うと光毒性の心配をせず使えます。
オレンジ・スイートとビターオレンジという種類がありますが
オレンジスイートは光毒性の心配はないとされますがビターオレンジの果皮には注意が必要です。
ビターオレンジの花(ネロリ)や葉(プチグレン)は光毒性は心配ないと言われています。
販売されているアロマオイルの説明に「このオイルを使用後は数時間、日光を避けてください」等
書かれている場合がよくありますが、一読しておくと安心です。
大まかにいうと、水蒸気蒸留法で抽出した多くのアロマオイルは光毒性の心配は少なく
果皮や実などから圧搾法で抽出したものには注意するという意識があると良いと思います。
(例外がある場合もあります)
柑橘系に分類されるものでも、水蒸気蒸留法で抽出したものは
光毒性がない場合もありますので、商品に添付されている情報や
商品説明をよく確認してから選んでくださいね。
【やや刺激に注意のアロマオイル】
光毒性にも気を付けなければいけませんが、アロマオイルの中には
刺激が強いものもあり、敏感肌の人に注意していただきたいものがあります。
・ジンジャー ペパーミント・レモングラス・カンファ・ローズマリー・イランイランは
濃度(使う量)に気を付けてください。
※レモングラスやシトロネラ、レモンバームは匂いがレモンに似ていますが科名も種類も違います。
レモングラスやシトロネラはイネ科で、レモンバームはシソ科の植物です。
レモンとは違う種類ですので光毒性の心配はありません。
自宅などで手作りコスメを作る場合等には、上記のアロマオイルは避けるか
少量から使い始めたほうが良いと思います。
【アロマオイルの注意点】
自然なものから抽出した、といっても注意することがいくつかあります。
せっかくのアロマオイルも、色素の沈着やアレルギーなどがおこっては、楽しめませんから。
・原液を直接つけない
・肌についた場合は、すぐに洗い流し炎症等が出た場合は医師、薬剤師等に相談する
・アロマオイルは適度に換気をしながら使用する
・キャリアオイル等で希釈してから使う
・飲用しない
・ベルガプテンやフロクマリンなど光毒性のあるアロマオイルを使った場合は
数時間日光に当たらないようにする
以上、光毒性についてご紹介しました。
少し気を付けるだけで、アロマのある生活を楽しんでいただけると思います。
肌にも心にも優しいアロマ生活でたのしい毎日をお過ごしくださいね。
ハーブとアロマの教室 feelemo(フィールエモ)
磯野久仁子
参考文献
八女飛形蒸留所
トップページ
日本化粧品技術者会 光毒性 [phototoxicity]
https://www.sccj-ifscc.com/library/glossary_detail/1356
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